「ランゴ」はテリーギリアム監督、ジョニー・デップ主演の「ラスベガスをやっつけろ」とついつい比較したくなる、ジョニー・デップによる、ジョニー・デップのための映画というのが素直な感想です。
主人公ランゴがどうしてもジョニー・デップに見えてしまう。ジョニー・デップが好きな方にはおすすめですが、どういった意図で、どんな人のために作ったのか?は見ていてもよく分からず、最初から最後までなんだかちょっと居心地が悪い思いをしました。
絵の作り込みは「超」が付く程素晴らしい。ブルーレイで見るとまるで実写のように見えます。(DVDで見るとCGに見えます。)こういうリアルなCGを見ると気が遠くなって、絵を描くのがちょっと嫌になってしまいますね!
だからといって、それが映画を素晴らしくしているかというと、私にはリアルすぎて少し気持ち悪い部分がありました。つい、「どうしてCG映画で、かわいいキャラがかわいく活躍するだけの映画がないのかな」と思ってしまいます。
多分、毎日絵を描いているアーティストは、ついつい、少し画風をひねりたくなって、ひねり、ひねりを繰り返しているうちに、オーディエンスがついていけないくらい遠くに行ってしまうのでしょうね。
戦闘シーンは少し「キャット・シット・ワン」を彷彿とさせますが、そこまで酷くはなく、家族で見られる範囲のアクションにとどまっていて、ひとまずほっとしました~。
内容は真面目な西部劇。コアな映画通にしか分からないようなパロディネタも沢山入っていて、セリフ回しも大人が「ニヤリ」と出来るようなものばかり。全体的にターゲットの年齢は高めです。
ストーリー上「水不足」という設定ですが、その描写がリアルすぎて、見ている間中喉がカラカラに乾きます。しかし、アメリカ映画らしく、貴重な水を無駄にこぼしたり、わざわざ人の顔にひっかけたり、というシーンが多く、アメリカ人なら笑いどころなのかもしれませんが、堅実な日本人としては、劇中ずっと変なストレスを感じました。(笑)
最初はなんとなく不快な映画ですが、何度か見ているとじわじわとキャラクターに愛着は湧きはします。
大人が浮世を憂いたい時にはおすすめです。テキレーラでも片手に、この映画とやさぐれてください。
または、ハイデフ二ションTVやブルーレイの威力を試してみたい人には実写よりその威力がわかりやすいでしょう。デモ用にどうぞ。
かわいく、楽しいものを見たい方にはあまりおすすめしません!
ホットトイズからもハイ・クオリティーな「ランゴ」フィギュアが出ているようです。
ここの商品化するキャラ選びのセンスはわかりません。。。;D
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